晦日は月の最終日を指し、大晦日は1年最後の月の最終日を指します。
旧暦では1日は日没から日没までとされ、元旦も大晦日の日没から始まるとされていました。
大晦日に年越し蕎麦を食べる風習が広まったのは、江戸時代とされます。蕎麦のように細く長く寿命が延びるように、または古くに金銀細工師が蕎麦粉を使って散らかった金銀粉を集めたことから、金運を願う縁起を担ぎ食べるようになったともいわれています。
蕎麦は寒冷地や痩せた土地でも育ち、種を撒いてから収穫までの期間が短いこともあり、古くから各地で栽培され、救荒作物としても活用されてきました。
信州は良質な蕎麦の産地として知られ、蕎麦を使った料理には信州という言葉が用いられています。兵庫県の出石蕎麦や島根県の出雲蕎麦、岩手県の椀子蕎麦、新潟県にはつなぎに海藻のふのりを使ったへぎ蕎麦など各地に名物といわれる蕎麦があり、沖縄蕎麦は蕎麦粉ではなく小麦粉を使いますが、蕎麦と呼ばれています。