和食トリビア集


河豚(ふぐ)

日本料理の食材 12月

布久や鰒とも表現されます。
テトロドトキシンという強い毒をもつことで知られています。テトロドトキシンというのはフグ(学名テトロドン)の毒(トキシン)成分という意味があります。
当たったら命がないという意味で、「鉄砲」ともいわれています。富くじのようにめったに当たらないことから「とみ」という言葉も生まれました。河豚の薄作りは鉄砲の刺身で「てっさ」、鍋物は鉄砲のちり鍋という意味で「てっちり」といいます。
白身は脂質が少なく淡白な旨味があります。また身は硬くてよく伸びることから、皿が透けて見えるほど薄く切ることができます。
身皮(三河)に近い部分は「とおとうみ(遠江)」と呼ばれ、クチバシやへその部分を「ウグイス」と呼んだりします。
山口県下関市にある南風泊(はえどまり)市場は、河豚のセリで有名です。(2012年掲載)