二十四節気のひとつである春分は、昼と夜の時間の長さが等しく、冬から春への季節の変わり目でもあります。暑さ寒さも彼岸までといわれるように、春の暖かさが安定する頃です。
春分の日前後の7日間が春の彼岸です。初日を彼岸の入り、最終日は彼岸明けといい、中日が春分の日です。
春のお彼岸の食べ物には牡丹餅(ぼたもち)があります。春の花である牡丹にたとえて牡丹餅と呼ばれます。同じものが秋の彼岸には秋の七草の萩の花にたとえてお萩(おはぎ)と呼ばれます。
牡丹餅に用いられる小豆の赤という色は、日本で古くから魔よけの効能がある色と信じられてきました。小豆は五行の中の火に属す食物で、魔除けや喜びの食物ともされています。(2013年掲載)