節分の節は季節を分けるという意味で、本来四季すべてに節分がありますが、現在は春だけを節分と呼んでいます。
旧暦で暮らしていた頃は立春の頃に正月の行事が行なわれていたので、立春前日の節分は新年を迎えるための年越しの特別な日でした。
節分に行なわれる豆まきは、中国から宮中に伝わった追儺(ついな)という年中行事に由来するといわれています。追儺は季節の変わり目に邪気を祓うために行なわれた古代中国の宮廷儀式で、鬼やらいともいわれ邪気を鬼に見立てて追い払う行事です。
一般庶民に広まったのは、江戸時代といわれており、夜に家の戸を開け放って『福は内、鬼は外』といいながら、奥の部屋から表の部屋へ順番に炒った豆をまきます。
豆まきの後は、それぞれ自分の年齢よりひとつ多く豆を食べます。明日から始まる新しい年の分という意味があるといわれ、1年の無病息災を願います。(2013年掲載)